フォアキャスティングとバックキャスティング
昨日はSDGsウォッシュの話を書いたのですが、今日まさにこのような事例に当たりました。 SDGsに関連のない事案にSDGsロゴで関連付けてる事例です。 街づくりに関することなのでこれもSDGsと言いたいのでしょう。 なぜそうなるかと考えていたのですが、発想の仕方の違いなんじゃないかと思いました。 内容については置いといて、今日は考え方の話を書いてみます。
フォアキャスティング
フォアキャスティングとは過去のデータや、実績などから実現可能なことを積み上げていき目標達成に近づける方法です。 今がこうだから、ここを改善すればこうなるよねという順番で考えます。 改善思考ですね。
バックキャスティング
バックキャスティングとはゴールからの逆算、未来のあるべき姿を先に決め、それを達成するための方法を見つけていくという方法です。 先に理想とする未来を決めてしまって達成の為には何が必要で、今こうしなきゃいけないよね。 という風に逆算で考えていく方法です。 インベーションを起こす思考です。
良し悪しや優劣の話ではありません。
どちらも大事な考え方でですし、どちらで考えるかはケースバイケースです。
最近、未未来志向という言葉をよくきくようになりました。
この未来志向をどちらの文脈ではなしているのかなを確認しないと話がかみ合わなくなります。
SDGsの話をしていて、よく言われることに 「話はわかった。けど今は〇〇だからできないよね」 「そうは言っても、達成は難しいですよね。」 などなど色々と聞くのですが、これは現状から未来を見てい、るフォアキャスティング的な考え方です。
SDGsはバックキャスティング
SDGsはバックキャスティングだと私は考えています。 まず2030年までの17のゴールが定義されています。 ゴールが抽象的すぎるので、具体的に169のターゲットが設定されています。 これはまさにバックキャスティングで、未来のあり方を先に決めて取り組みましょうというものです。
現状を改善するだけでは、うまくいかないことが多くなっています。 今のあり方を破壊しなければならないこともあると思います。 今あるものをガラッと変えるくらいのイノベーションを起こさないと根本解決にならないこともあります。 創造的破壊ですね。
SDGsが一人歩きして、内容もよく理解しないままに使われていることが多くなったように感じます。
SDGsの内容だけでなく、バックキャスティング的な考え方を理解してもらうのも必要だなと思います。
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